革の種類について

    牛革

    牛革は世界でも最も流通量が多いです。たくさんのバリエーションがあり、手に入りやすいです。「耐久性」「肌さわりが良い」ですが、「水に弱い」ところがありますので防水対策をしておくことを勧めます。

    カーフ とは

    生まれたて~生後6ヶ月の牛革です。

    傷が少なく、きめ細やかで、さらに薄くて軽いため高級品として扱われます。「ベビーカーフ」と呼ばれることもあります。海外では、生まれたて~生後6ヶ月 生後2年 までをカーフとするところもあります。

    キップ とは

    生後6ヶ月~生後2年までの牛革です。

    カーフよりも厚みがあり、強度もあるのが特徴です。海外ではキップという表現をしないこともあります。

    馬革

    馬は運動量が多く、牛に比べて脂肪分が少ないので、革が薄く強度があります。
    馬革は、柔らかい手触りやなめらかさと独特の風合いがあります。デメリットは、水分に弱いところです。柔らかいですが、牛革に比べ強度は劣り、摩擦にも弱いです。

    コードバン とは

    通常は革は、皮膚の表面を使いますが、コードバンは馬のおしりの皮膚内部にある2mm程度のとても厚い層です。肉食獣から襲われても命を守るためにできたと言われています。

    コードバンは、キラキラと光を反射する美しいツヤです。非常になめらかでしっとりとした質感をしています。毛穴がなく表面がツルっとしていて凸凹がありません。


    革製品に適したコードバンは、欧州産の農耕馬からしか取れません。農耕馬の頭数の減少に加え、1頭の馬から採取できる量も限られているため、希少な革として知られています。

    羊革は、革の中でも最も軽く柔らかい革です。他の動物の革に比べると強度や耐摩耗性は低くなりますが、肌に吸いつくような質感で身体へのフィット感に優れています。

    ベイビーラム とは

    生後6ヶ月の革です。羊革の中では最も高価な素材です。

    ラムスキン とは

    生後1年未満の子羊の革です。毛穴が小さく、きめ細かいため、しっとりとしていて滑らかな風合いです。

    シープスキン とは

    生後1年以上経過した大人の羊の革のことです。「シープスキン」(英語)は、別名で「ムートン」(仏語)と呼ばれることがあります。国による発音上の違いがありますが、現状「シープスキン」は鞣した革のことを、「ムートン」は毛皮を指すことがほとんどです。

    山羊

    大人の山羊から作られる革で、「薄くて軽い」「弾力性がある」「丈夫で型崩れしにくい」「傷が付きにくい」「美しい天然のシボ・独特な毛穴の形状やシワがある」のが特徴です。反面、牛革に比べてデリケートな革のため、力の入れすぎには注意が必要です。頻繁にクリームで保湿すると、革の内部に必要以上に水分が溜まり、シミやカビの原因になります。

    ラクダ

    牛革よりも繊維が密に詰まっており、しなやかさと軽さ、頑丈さで知られています。また、独特のシボ感があり、他のどの皮革とも異なる表情を持っています。
    ラクダ革は、放牧で育てられているため傷やムラが多いですが、生き物の特徴としてそのまま使用されています。ラクダ革は生産数が多くありません。またラクダ自体は大きな身体ですが、使える部分が少なく希少性が高い革と言えます。

    豚革

    牛革よりも軽く、薄くても丈夫で、摩擦に強いため、耐久性が高いです。また通気性に優れています。コラーゲンたんぱく質の繊維層のため、人肌にやさしく馴染みやすい触り心地です。財布やバッグ、ライダースジャケット、靴などのアパレル・ファッション素材として用いられています。
    反面、「牛革よりも強度が低い」「水に弱い」という一面があります。

    バッファロー

    バッファロー革は、草原や沼地、河川などに生息する水牛の革で、革にしては珍しく耐水性があるのが特徴です。オイルを豊富に含むため、他の牛革よりも深いエイジング(経年変化)が楽しめます。
    バッファロー革は、通常の牛革より厚みがあり、丈夫ですが、重く、部位によってさが表情が大きく変わります。